<コロナ対策で手荒れ?>
新型コロナウイルスの影響で、手洗いや手指消毒をする機会が増えましたね。
ある皮膚科の先生によれば、手荒れで受診する人が増えているそうです。
感染対策は非常に大切ですが、一方で肌荒れで困っている方も多いのではないでしょうか。
<消毒による手荒れの原因は乾燥だけではない>
手洗いをすると、菌やウイルスと共に皮膚の油分が洗い流されます。
さらにアルコール消毒をすると皮膚の角質層を満たす水分が
肌から引っぱり出されて一緒に揮発し、カサカサに乾燥してしまいます。
さらに、乾燥のほかにも手荒れが起こる理由があるのです。
<皮膚を守る常在菌>
私たちの皮膚にはたくさんの常在菌が棲んでいます。
様々な種類の菌がいますが、まとめて皮膚常在菌と呼ばれています。
皮膚常在菌は、その分泌物によって皮膚をベールのように覆う弱酸性の「皮脂膜」を作ります。
この皮脂膜には、潤いを保ち、有害なものを排除する役割があります。
手洗い・消毒をすると、この常在菌もダメージを受けてしまうのです。
<皮膚常在菌がいなくなったら?>
皮膚常在菌が洗い流されると皮脂膜を作れないため、どんどん乾燥が進みます。
また、皮脂膜のバリア機能がない環境下では、肌が敏感になり手荒れが起こりやすくなるのです。
さらに、手荒れの細かい傷口は雑菌が繁殖しやすいため、悪循環に陥ります。
<手洗い・消毒による手荒れを防ぐポイント3つ>
手洗い・消毒によって手荒れが起こるとわかっていても、新型コロナ対策のためですから、
やめるわけにいかないと思います。
ウイルス対策をしつつ、手荒れを防ぐためには以下のことに気をつけましょう。
<手荒れを防ぐポイント①>
保湿剤・ハンドクリームをつけましょう。
皮膚常在菌は乾燥した環境だと力を失います。
本来は皮膚から分泌される汗と皮脂が好物ですが、それが間に合っていないのであれば
クリームで補いましょう。
クリームの前に化粧水で水分も補うとより効果的です。
<手荒れを防ぐポイント②>
水仕事をする際は、ゴム手袋をしましょう。
食器用洗剤には大量の合成界面活性剤が含まれており、皮膚常在菌が大打撃を受けます。
また、皮脂膜も油分もごっそり落ち、常在菌の棲みにくい環境になってしまいます。
<手荒れを防ぐポイント③>
紫外線にあたると皮膚は乾燥します。
また、紫外線には殺菌作用があるので、常在菌自体もダメージを受けます。
手は常に服の外に出ているので、日焼けをしやすい部位です。
外を歩く時や車を運転する時はUVカットの手袋をしましょう。
それが難しければ、肌に優しい日焼け止めを塗りましょう。
<まとめ>
手洗いや消毒は感染対策のためには欠かすことができませんが、
皮膚の健康とうるおいを保つ常在菌も同時にダメージを受け、
結果として肌荒れがおこりやすくなります。
少し工夫をすれば、感染対策を万全にしつつ常在菌を守り、肌荒れを防ぐことができます。
ポイントは、以下の3つです。
①保湿剤・ハンドクリームを使う
②水仕事の際はゴム手袋をする
③手袋等でUVケアをする
つややかで透明感のある美肌は、常在菌の作る皮脂膜ベールのおかげ。
育菌美容で、美しい肌を手に入れましょう♥︎